「運動会に向けた取り組みを通して、一人一人の子どもたちに力をつけるためです。」
言うことは簡単です。でも、大森小学校では、このことを着実に実践しています。子どもたちの成長がしっかり見える取り組みになっています。
子どもたちが知恵を絞って考えた今年の運動会のテーマは、
『つながれ大森の輪! 仲間を信じ絆を胸に勝利を目指せ!』
このテーマの下、5・6年生の子どもたちが8つの係[企画、応援、競技、用具、児童、放送、広報、看板]に分かれて活動しています。(応援係は4年生から)
応援団長は、紅白それぞれ300余人の子どもたちを前に応援練習をリードします。最初はどんなところを、どんなふうに言えばいいのか迷っていました。伸ばしたはずの手も、伸びていません。ところが、練習を重ねるうちに、1回目の練習の良かったところや直してほしいところを瞬時に判断して、2回目には自分の言葉として伝えることができるのです。素晴らしい成長です。応援団員の努力はもちろんですが、私は応援団を支える子どもたちの『話を聞き、協力しようとする力』の成長もうれしいのです。
放課後の係活動の時間です。グラウンドの石ころをせっせと拾う子どもたちの姿がありました。用具係です。決して目立つ活動ではありません。でも、もしかしたら、社会に出て必要な力は、こういう裏方の仕事をしっかりとこなす力なのかもしれないと感じました。
広報係が作成している運動会新聞が、早くも第2号の発行になりました。低学年の男子が新聞の写真を指さしながら、ニコニコして教えてくれました。
「写真に写っているのが僕たちの班長なんだよ。」
6年生の子どもたちは、下級生にとってあこがれの存在になっています。子どもたち同士のつながりが、そして仲間としての絆がしっかりと作られています。
大森小学校の運動会の特色は、伝統になった「全校表現」ですが、運動会を創り上げている一人一人の子どもたちの係の活躍ぶりにも、是非ご注目ください。